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This is a Japanese translation of “Big List of Cause Candidates

By NunoSempere 26th Dec 2020

このプロジェクトを提案してくれたOzzie Gooen、編集に協力してくれたMarta Krzeminska、そして様々なコメントを寄せてくれたMichael Airdやその他の皆様に感謝申し上げます。2022年初頭、Leoこの投稿で、2022年3月以前に提案された新しい候補を加えてリストを更新しました。

ここ数年、新しいEAの課題領域、課題、介入策の候補について多くの記事が投稿されました。このように、新しい課題を探すことは有意義な取り組みのように思えますが、それだけでは、課題に関する情報はかなり散漫とし、雑然としたものになりかねません。したがって、このような課題候補を収集し、分類することは、明確な次のステップのように思われました。

この投稿を初めに公開した当時、Quantified Uncertainty Research Institute の Ozzie Gooenと私は、将来的にこの活動をさらに拡大していくことで、最終的には予測に使えるようにするのが面白いのではないかということを記しました。(例:どの課題候補が綿密な調査を経た後でも、まだ見込みがある課題なのかを予測する。)また、それと同時に、元々のリストがすでに有用であると感じていました。その後、私たちは予測実験を行っていませんが、先ほど上記で説明したように、一度リストを更新しています。

以下は2022年3月までの新たな提案を含めた現在のリストになります。簡単な分類と、リンク先の記事の要点を言い換えたり、引用したりした短いようやくを時々載せています。命名法に関する注意点は、最後の付録をご覧ください。もし、見落としている投稿があれば(あるはずです)、コメントで教えてください。リストに追加させていただきます。当初は、EAフォーラム上に「課題候補リスト」というタグを作成し、リストに記載された全ての投稿にタグ付けして、それをGoogle Sheet上で確認可能にしていました。これらのメンテナンスはもうしていませんが、要望があればまた再開するかもしれません。

アニマルウェルフェアと苦しみ

助言:この課題はEAフォーラム上で様々なタグがつけられていて(畜産動物のウェルフェア野生動物のウェルフェア肉の代替品)、より多くの課題候補を見つけることができます。また、Brian Tomasikらによる苦しみを減らすことに関するエッセイはこの課題や他の課題領域について考える人々への贈り物と言えるでしょう。

1. 火災による野生動物の苦しみ

関連するカテゴリ:政治:システムチェンジ・システムの一部に対象を絞った改革・政策改革

Animal Ethicsの助成対象者は、火災時および火災後の動物の救済を目的としたプロトコルを設計しました。このプロトコルには具体的な提案が含まれていますが、これを政策化するための道筋は不明です。

2. 無脊椎動物のウェルフェア

この投稿では、無脊椎動物ウェルフェアに標準的な規模のINTフレームワーク(インパクトの大きさ、見過ごされている度合い、扱いやすさ)を適用し、この課題が優先的に取り組む価値のある課題領域であるかどうかを可能な限り判断している。その結果、重要な課題領域であると結論づけた。

注:Brian Tomasikの『虫は痛みを感じるのか』も参照。

3. 人道的殺虫剤

この投稿では、昆虫は意識を持ち、たくさんの昆虫がいるということから、私たちは昆虫たちの道徳的な重要性を認めるべきだと主張しています(コメント欄でにはこの点についての議論がなされています)。この投稿では、より苦痛の少ない殺虫剤への補助金の交付を推奨していて、このアイデアを初めに提案したBrian Tomasikは「この介入策により1ドルあたり250,000匹の死の苦痛を和らげられると試算される。」と述べています。二番目の投稿では、このことについてより詳細に説明されています。

4. 食生活の変革

最初の投稿は非常に短いもので、詳細や深い分析はありません。2番目の投稿は、個人へのアウトリーチに関する比較的質の高い研究を見ています。その研究によれば、合理的な仮定に基づくと、使用された特定の介入策(工場式の畜産農場で飼育された豚の日常生活のビデオを見せる)は、人間に対する他の介入策と比べると効果的でないと結論付けています。

「(…) 我々は現時点で、個々人へのアウトリーチが人間以外の動物のためにポジティブな変化をもたらす、ことを実証するのに十分な証拠があると考えている。しかし、この研究のエビデンスによると、豚1頭を1年分救うコストは310ドル(90%信頼区間:46ドル〜1,100ドル)になると推定しており、これは種の中立性の観点から見ても、人間に焦点を当てた介入策よりも悪いものである。個々人へのアウトリーチが、動物保護活動や他の課題領域における他の介入策と比較してどうなのか、より多くの分析が必要であろう。

1人当たり2ドルでアウトリーチができ、アウトリーチを受けた人は1人当たり1週間に1頭の豚を助けると仮定すると、豚1頭あたり150ドル(90%信頼区間:23 ドル~560 ドル)、また、1頭の豚の寿命が6ヶ月と仮定すると、豚1頭を1年分救うコストは310ドル(90%信頼区間:47 ドル~1,100 ドル) に相当する。それに比べて、アゲインスト・マラリア財団は、39ドルでマラリアによって引き起こされる人の苦しみを1年間分防ぐことができるので、この介入策の費用対効果が非常に高いとは思えない。」

コメントでは、想定されている定着率が高すぎる可能性があるため、介入策の費用対効果はさらに悪い可能性があると指摘されています。最後に、2番目の投稿は2018年に執筆されたものなので、現在までの間にさらに多くの活動がすでに行われているかもしれません。

3番目の投稿はやや新しいもの(2020年11月)ですが、「救った動物年(動物の寿命換算)」ではなく、「消費しなかった肉の量」で結果を報告しています。このことにより、この投稿とこれまでの研究との比較が一筋縄ではいきません。なぜなら、動物によって、生産される肉1kgあたりの苦しみの大きさや長さが異なるりますし、この投稿では、肉がどれほどの量であるのか、どの動物のものなのか、が報告されていないことからです。

4番目の投稿では、「食事データの自己申告に代わる現在および開発中の方法」を探っています。

5. ビーガン/ベジタリアンの逆戻り

「しかし、ビーガン/ベジタリアンのアドボカシーには大きな問題がある。ビーガン/ベジタリアンの食事に切り替えた人のほとんどが、後に元の食生活に逆戻りしてしまうのだ。」

この投稿では、ビーガン/ベジタリアン運動の成長率にもっと注意を払うことを提案しています。また、ベジタリアンやビーガンが動物性食品なしでも必要な栄養素を簡単に摂取できるようなリソースの生産など、具体的な方策も提案しています。

6. 植物性シーフード

このCharity Entrepreneurshipの報告書は、最終的に以下のように結論付けています。「... アジアにおける魚製品づくりは、動物への影響という点ではフードテックによる最も有望な介入策であるが、Charity Entrepreneurshipが集中するべき最も有望な介入策ではない。」

注:Charity Entrepreneurshipは他にも数多くの報告書を作成していますが。EAフォーラム上にタグ付けされていないため、私が使用した検索方法(「付録:方法」を参照)では、今回のこの分析に取り入れることが困難でした。しかし、Charity Entrepreneurshipのウェブサイトからこれらの報告書を確認することは可能です。

7. 植物性食品ベースの食生活の改善

この投稿では、ビーガン用の代替食を改良するために、中国の珍しい豆腐と西洋の伝統的な調理法を掛け合わせて、新しいタイプの植物性食品を作ることを提案しています。著者は、この提案を細かく分析し、想定される反論にも答えています。

8. 道徳的配慮の対象の拡大

「このブログ投稿では、人口リスク(将来的に倫理的に重要であると考えられる『個人』の人数を低下させるようなリスク)よりも、存在の質リスク(将来的に倫理的に重要であると考えられる『個人』の存在の質を低下させるようなリスク)に集中するべきだと主張している。より具体的には、暫定的ではあるが、道徳的配慮の対象の拡大により、現在ほとんど考慮されていない有感生物への人類の関心を高めることで、遠い未来に影響を与えるという戦略を通して、存在の質リスクの低減に集中するべきという主張を説明している。」

具体的に言うと、この投稿では、道徳的配慮の対象の拡大とAIアライメントを課題領域として比較することで、この点を主張しています。

9. 工場畜産で飼育された家畜用の鎮痛剤

関連するカテゴリ:政治:システムチェンジ・システムの一部に対象を絞った改革・政策改革

「米国では、畜産動物の鎮痛剤としてFDAによって承認された薬はたった一つしかない(しかも、その薬は畜産動物が受ける痛ましい身体への変更処置のいずれにも使用が認められていない)。FDAによる承認が得られれば、これらの薬の使用頻度が有意に増加する可能性があり、これに取り組むことは、アニマルウェルフェアを改善するための扱いやすく効果的な方法かもしれない。[...] 米国の畜産動物は、去勢、尾つなぎ、嘴切り、ひれ切り、腹部外科、除角などの急性の痛みを伴う処置に対する痛み止めの処方はほとんどない。私が今朝まで知らなかったのは、FDAが承認した畜産動物の鎮痛剤はたったひとつしかなく、しかもその薬は牛の腐蹄症に対してのみ特別に認可されているということだ。[...] それにひきかえ、EU、英国、カナダは他の領域での食品残留物(ホルモン、抗生物質など)に関しては、はるかに高い基準を課しているが、それでもなお、畜産動物種のいくつかの処置に対して痛み止めの使用を認可している。結果的に、これらの薬剤はそれらの地域では、より一般的に使用されている。」

10. 特定の動物のウェルフェア

Rethink Priorities は、特定の動物のウェルフェアと、それを改善するための可能な介入策について研究しています。ここでは、Rethink Priorities による数多くの研究のうち一部を説明のために紹介します。包括的にRethink Prioritiesのすべての研究がここに掲載されている訳ではないことに留意してください。この点について注意を促してくれたSauliusに感謝申し上げます。

11. 培養肉の研究開発

著者は、フェルミ推定をもとに、 「培養肉の研究開発は、効果的利他主義によって推奨されているトップ動物チャリティの約10倍の費用対効果がある 」と結論付けています。

12. アニマルフリーのタンパク質

「このレポートでは、世界で毎日食されている肉、魚介類、卵、乳製品のうち11%、さらには22%がアニマルフリーになるために必要なことが説明されている。これらの目標を達成するためには、現在の技術を改良し、その規模を拡大する必要があり、またいくつかの分野では大胆な変革が必要となる。例えば、食用として最適化されたタンパク質を多く含んだ作物を育成し、低コストな原料で微生物や動物細胞を増殖させる必要がある。食肉に対する炭素税の課税や畜産から代替タンパク質に移行する農家への補助金の給付など、規制による支援の導入で、この分野の経済成長がさらに促進する可能性がある。」

13. 畜産動物における抗生物質耐性

「畜舎での抗生物質の使用を減らすことは、総合的に見れば、人間にとってプラスになる可能性が非常に高い。しかし、総合的に見て、動物にとってプラスになるかどうかは未だ不明だ。もし畜産農家が抗生物質の使用を止めれば、動物はより多くの疾病に苦しみ、ウェルフェアも悪化するかもしれない。この影響は、以下の二つの対策に基づき、軽減することができる可能性がある。(i) 畜産農家が抗生物質の代わりに、プロバイオティクス、プレバイオティクス、エッセンシャルオイルなどの、疾病を予防するための代替品を使うことができる。(ii) 畜産農家が動物の病気を予防し、アニマルウェルフェアにも役立つ農法(例:飼育密度の低下、ストレス軽減、病気のより綿密なモニタリング)を採用するかもしれない。畜産農家がこうした疾病予防策をとる可能性がどれほどあるかはわからない。しかし、高い疾病率により死亡率が上昇すると、収益性が低下し、風評被害が生じる可能性も出てくるので、畜産農家がそれに対処していく動機付けがあるというのはもっともである。あるいは、抗生物質の使用を減らす傾向のあるウェルフェア介入策を推進するといった「包括的戦略」をとることも可能であろう。私の暫定的な見解は、畜産農場で抗生物質の使用を廃止しても、そこにいる動物の生活が悪化することはないだろうというものだ。

また、抗生物質を廃止することは、生産者にとっては高くつくかもしれない。そのために短期的に畜産物の価格が上昇することになり、それ自体は動物にとっては良いことかもしれない。文献調査によると、抗生物質が禁止されると肉の値段が上がるという説は少し支持されている。しかし、小動物と大動物で価格の上昇幅が異なるという意見もあり、小動物への代替問題(工場畜産を知った人が、牛とか大動物の肉をやめて、ニワトリとか小動物の肉に代替して、問題が大動物のウェルフェアから小動物のウェルフェアにうつり、根本的な解決ではなく、問題の移転になっているという問題)に行き着く。この問題は、介入策へのアプローチを工夫することにより、回避することができる。(例えば、小動物だけを対象とした企業キャンペーンの実施など)」

14. ワクチン接種による野生動物への支援

「まずはじめに、エボラ出血熱に対する類人猿へのワクチン接種の提案に加え、その他様々な動物に対する過去のワクチン接種プログラムの成功事例(狂犬病、炭疽病、牛疫、ブルセラ病、森林ペストなど)見ていく。その次に、人獣共通感染症がいかに注目を集めていて、それに対する現在のいくつかの対応策が見当違いであり、動物にとって有害であるかを説明する。その後、SARS-CoV-2のようなコロナウイルスに対する野生動物のためのワクチン接種プログラムの可能性について確認していく。そして、このようなプログラムにおける主な三つの限界について見ていく。それはすなわち、有効なワクチンが存在しないこと、ワクチン接種プログラム実施のための資金がないこと、そしてワクチン投与のための効果的なシステムが存在しないことである。これらの限界がどの程度克服できるものなのか、また、これまでのワクチン接種の事例からどのような示唆が得られるのかを考えていく。現時点では、このようなプログラムの実現は単なる机上の空論でしかないが、他の野生動物のワクチン接種プログラムが示すように、いずれは実現可能になるかもしれない。しかし、動物にとってメリットがあるとしても、それを実行することになる人間にその関心があるかどうかはまだわからない。

最後に、このようなプログラムが実施されることが、接種した動物だけでなく、他の多くの動物にも非常に有効である理由を説明する。他の動物への人獣共通感染症の伝染を防げるだけでなく、野生動物へのワクチン接種に取り組む他のプログラムにとっても参考になる。さらに、ワクチン接種が成功するたびに、野生動物への支援というのが不可能ではなく、現実的であることを示すことができる。そして、野生動物への関心が高まることで、野生動物のために人々が行動を起こすきっかけにもなるだろう。」

15. 肉食動物を草食化させる

この投稿では、肉食動物を草食化することを課題領域として考えることについての議論を活性化するために道徳的な主張を打ち出しています。著者は、これを可能にする新しい技術を開発するための科学的な研究を始めるべきだと論じています。

コミュニティビルディング

1. 効果的な動物アドボカシームーブメントの構築

関連するカテゴリー:アニマルウェルフェアと苦しみ

この投稿では、EAA(効果的な動物アドボカシー)に特化した運動の構築がEAのコミュティ内で特に見過ごされているのではないかと論じています。

2. 非西洋EA

この投稿では、EAの活動を米国と欧州以外の地域に拡大することについて議論しています。特に、アイデアを忠実に伝えることの難しさから、コメント欄では反対意見も見受けられます。

3. バリュードリフト(価値観の変遷)について理解し、低減する。

助言:この課題に関しては、EAフォーラム上に独自のタグがあります。

4. 高校生へのアウトリーチ

「STEM、論理、ディベート、哲学の競技大会に参加した高校生を主な対象として、小規模のアウトリーチ(働きかけ)を行うことで、EAの思想に関心を持ちやすい成績優秀な生徒を対象に、高校でのアウトリーチの効果を高めることができる。この活動を通じて、これらの人々は、キャリア選択について考える時間が増え、早期から、柔軟なキャリアキャピタルの構築ができ、将来的にEAと関わることにオープンになってくれるかもしれない。」

5. アイデアに対する免疫

この投稿では、EA関連の情報をより良く伝達する方法を発見するために、EAの「アイデアに対する免疫」に関する心理学の論文の基礎となるような実験を提案しています。

6. 価値観を広めること

価値観を広めるというのは、他人の価値観を向上させることを指します。このアイデアに対して懐疑的な意見も存在しますが、おそらくこれに類似する手法と考えられる高度に的を絞った価値観の普及や大きな影響力を持つ人々に対して価値観を広めることなどに関しては依然として有望である可能性があります。

トランスヒューマニズム

関連カテゴリ: 国際保健とグローバルな開発、意識状態

1. クライオニクス(人体冷凍保存)

クライオニクスは、より多くの人が申し込めば、安くなるでしょう。また、裕福な人たちが利己的に使うお金を別のことにまわせるかもしれません。さらに、人体冷凍保存により、人々は長期主義的なリスクをより真剣に受け止めるようになるかもしれない。

「寿命延長の利点の一つは、人々がより長期主義的な視点で考えるようになることであり、それは協調問題や存亡リスクを解決するのに役立つかもしれないということだ。」

また、「クライオニクスは多くの追加的なQALYs(質調整生存年)を生み出すことはない。なぜなら冷凍保存から蘇生する頃には、おそらくマルサスの限界に達しているだろうからだ。つまり、クライオニクスで蘇生した患者は、他の未来の人の命とトレードオフの関係になるのだ。」という主張も考えられます。

著者は、脳の保存は「人助けに関心がある人が働くのに最適な領域の一つ」であり、「人助けに関心がある人の寄付先として最適な場所」だと主張しています。

2. エイジング

助言:この課題候補には、EAフォーラム上に独自のタグがあります。以下説明のためにいくつかの記事を紹介します。

3. 遺伝子による能力増強

この投稿では、短期的な視点と長期主義的な視点の両方から議論しています。個人的には、特に共感力の強化という提案には興味をそそられました。コメントでは、悪意ある形質を減らすということも提案されています。

4. マインド・エンハンスメント

「この投稿は、この課題に対する関心を高め、分類するための大まかなフレームワークを提供し、マインド・エンハンスメントのインパクト/望ましさに関する最も重要な理論的主張と考察を網羅することを目的としている。」

「この投稿は、ITNフレームワークと費用対効果推定を用いて、認知機能強化研究を分析した最初の試みである。介入策の中には、知能や意思決定などの認知機能を強化するものがある。もし、効果的で安価でスケーラブルに認知機能を強化できる介入策を特定することができれば、GiveWellチャリティと並ぶ有効な課題領域になりうる。」

5. 地球外生命体の発見

政治

政治:イデオロギー・ポリティクス

1. 地域の政治的課題

2. 危険なイデオロギーとの戦い

注:この投稿は非常に短いもので、詳細や深い分析はありません。

政治:グローバルな政治

助言:EAフォーラム上のグローバル・ガバナンスのタグも参照してください。

1. 民主主義の推進

著者は、民主主義の利点を試算しています。そして、取るべき具体的な行動を提案しています。「対外的な民主化促進手段の有効性を批評する論文では、民主的改革を条件とする対外援助や選挙監視などの非強制的な手段は有効であり、制裁や軍事介入などの強制的手段は効果的ではない...と述べられている。EA団体が資金を提供できる手段のひとつに、選挙監視がある。調査によると、選挙監視は不正や操作を減少させるという因果的な役割を果たすとされている。」フォーラム上に寄せられたコメントでは、この領域はコストがかかりすぎていることやそれほど見過ごされているないことを示唆する声があります。

この投稿では、この課題領域におけるいくつかの資金提供の機会について調べています。著者は、以下の課題を挙げています。

  • 合理性の向上:Galefによる『The Scout Mindset』のような本や、Winton Centre for Risk and Evidenceのようなプロジェクトに資金を提供することで、合理性を向上させることができるだろう。
  • 一般的な教育予算の増額:「ポピュリズムの予測において、教育は所得よりも有効な予測指標(予測因子)であることが多い。したがって、世界的に教育予算を増やすというのも資金提供アイデアの一案と言える。」
  • 市民教育:「市民教育は民主主義的信条を強化し、多元主義の重要性を説明することができる。このような教育は、ポピュリズム的態度の醸成を防ぐのに重要な役割を果たす。」
  • ジャーナリズム:資金提供のアイデアとしては、オンライン・ニュースのコンテンツに対する支払い、ローカル・ジャーナリズムやや調査報道、調査事実確認サイトへの一般などが考えられる。
  • 情報の拡散:ポピュリズムを減らす一つの方法は、活動家にポピュリストの「常識的な」主張の矛盾を暴き、論破するためのツールを与えることである。」それは、Our World in Dataのようなツールだ。
  • ポピュリズムに関する研究:「資金提供の機会:ポピュリズムに取り組む学術研究者に資金を提供する。」
  • 英語教育:「英語学習を促進することは、人々により多くのコンテンツへのアクセスを可能にする。これにより、国際関係が改善するかもしれない。」 しかし、著者は、英語学習が見過ごされているようには見えないという点も指摘している。
  • 選挙と投票:信頼を高めるために紙の投票用紙に戻すこと(Verified Voting Foundation)、投票システムの改革、選挙結果を検証するための統計的手法の利用などが資金援助の対象になっている。
  • コンピュータを使用したプロパガンダへの対抗:誤解を招く情報を広める現在のAI技術に対抗するため、いくつかの資金提供の機会やアイデアが提案されている。
  • より独立した委員会と監視の育成:英国の援助支出を綿密に精査する援助効果独立委員会(Independent Commission for Aid Impact: ICAI)の例に倣い、政府内の主要な部門ごとにそれに関する独立した委員会を設置することで、各機関による意思決定を改善することができるかもしれない。
  • 専門家のコンセンサスを集約する:「専門家のコンセンサスを集約することで、常識的な(慣習的な)アプローチへの理屈を超えた信頼を弱め、ポピュリズムを減少させることができるかもしれない。」
  • 予測市場:「予測市場の活用を進めることで、重要な政策課題に関する予測精度を向上することができるかもしれない。」
  • より基礎的な研究をすること:機関による意思決定を改善するための新しい手法を見つけることが促進されるように基礎研究に資金を提供する。

2. 議会主義の推進

著者はITNフレームワークを議会主義推進に適用し、EAが重点を置くべき課題であると結論付けています。

3. 自己決定の促進

この投稿では、自己決定権の認知をより促進することの利点について議論しています。満たすべき一定の基準を作成し、それをアルツァフ、台湾、クリミアなどの特定のケースに適用しています。最後に、自己決定の考えを強化するために可能な方法をいくつか紹介しています。

4. 北朝鮮における人権

ここでの苦しみの規模は甚大なようで、限界的介入策(例えば、北朝鮮人を中国から密航させる)は費用対効果が高いかもしれません。この投稿では、この分野での能力構築も見込みのある介入策となりうると指摘しています。

5. 脆弱な国家におけるローカルガバナンスの改善

政治:システムチェンジ・システムの一部に対象を絞った改革・政策改革

注:現実には、多くの場合、政治システムの外部からの広範なシステムチェンジと、システム内の一部に対象を絞った改革または政策改革との区別が実際には明確ではないため、一緒のグループに分類されています。

助言:この課題候補には、EAフォーラム上に関連するタグがあります。政策変更

1. より良い政治制度と政策決定

助言:これに関連する機関による意思決定には、EAフォーラム上で独自のタグがあり、そこからより多くの課題候補を見つけることができます。

2. お金を金権政治からチャリティーへ

対立する2つの政党へ政治競争というゼロサムゲームにお金を献金していた人は、その代わりに、一番好きなチャリティーにお金を送るようにマッチングさせることができる。

3. Vote Pairing (投票ペアリング)

この投稿では、投票ペアリング(当選が堅い主流派候補がいる州の有権者が、候補者が接戦している州の第三政党の支持者の票と引き換えに、第三政党の候補に投票すること)が他の従来の介入策よりもずっと効果的であるという主張を展開しています。

4.選挙制度改革

助言:この活動にはEAフォーラム上に独自のタグがあります。ここでは、説明のために一つの事例を紹介します。

注:完全を期すためにここに含めました。厳密に言うと、この課題はCenter For Election Scienceが現在取り組んでいるもので、新しい課題領域ではありません。

5. 租税正義

この投稿では、現在、脱税や税金逃れを難しくするために行われている取り組みを概観し、なぜこれを肯定的に考えるべきかを述べています。この投稿にコメントしたLarksは反対の立場をとっています。

6. 効果的なインフォーメーショナル・ロビイング(情報提供に重点を置いたロビー活動)

最初の投稿はまず文献レビューから始まり、最終的には結論として「『効果的なロビイング』と言えるようなもの:政策アドボカシーにポートフォリオアプローチをとり、立法府から始まる制度レベルの変化を進める厳密なアプローチ」を提案し、それに続いて、それがどのようなものになるのかを大まかに概説しています。

二番目の投稿は、「キャリアとして、またEAのメソッドのトピックとしてロビイングに興味を持つすべての人への呼びかけ」です。このトピックに関するディスカッショングループがあることは素晴らしい考えだと思ったので、私はこの投稿に強い賛同を表しました。しかし、2020年12月中旬に投稿された当時、この投稿は取り上げられなかったようです。

7. 投票イニシアティブ

「この投稿の目的は、将来的に『EAに沿った政策やムーブメントを構築するために、いかに投票イニシアティブキャンペーンが有効か』という問いに関する研究を促進するために、EAコミュニティに「投票イニシアティブ」に関する情報の共有をすることだ。」 この投稿では、投票イニシアティブによって何が実現できるのかについて、メリットとデメリットを取り上げながら、事例を紹介しています。

8. 開発援助の増額

関連カテゴリ: 国際保健とグローバルな開発

9. 次世代に向けた機関

助言:この課題候補には、EAフォーラム上に独自のタグがあります。以下説明のために事例を紹介します。

10. 米国の衰退か崩壊について

今後50年間に、米国が体制崩壊する確率は0.5%以上だと考えられる理由がいくつか存在しています。特定のシナリオでは、崩壊による効用の損失が極端に大きくなる可能性があります。

政治:武力紛争

この課題はEAフォーラム上に関連する二つのタグがあります:武力紛争核兵器。これらのタグは、以下の一覧より多くの課題候補を含んでいる可能性があります。

1. 核戦争の防止またはその被害の軽減

注:Luisa Rodríguezは、この課題に関してさらに様々なことを論じています。

2. ウクライナ紛争

この投稿では、「ウクライナを支援すること」を課題領域として提案しています。その論拠として、もしロシアが強く罰せられないと、他の国家も同じような政策を取りかねないと主張しています。著者はさらに、ウクライナの軍事システムを強化するために人工衛星を購入することを提案しています。

国際保健とグローバルな開発

助言:この課題候補には、EAフォーラム上に独自のタグがあります。

1. ジェノサイドの効率を下げる

関連するカテゴリ:政治

この投稿では、少なくともいくつかのジェノサイド(ルワンダ、ミャンマー、そしておそらくソマリアのジェノサイド)はより良い監視と的を絞ったリソース活用があれば、止められたかもしれない、という主張をしています。

2. 栄養失調

著者は、栄養失調のインパクトについて問いかけています。(例:「代替品があるにもかかわらず、自発的に間違ったものを食べてしまう」こと。)これはほとんどの中・高所得国の問題だと言えます。

3.食習慣の変化

不健康な食習慣は、貧しい食生活をもたらし、期待できる寿命と生活の質を低下させます。この投稿の著者は、この問題の影響を受ける人々の数を考えると、これは見過ごされた課題領域であると多くのエビデンスをもとに論じています。

4. IQを高める

関連するカテゴリ:トランスヒューマニズム

「IQを高めることは、知能のフロースルー(波及)効果が大きい可能性があるため、インパクトが大きい介入策になる可能性がある。IQは簡単に数値化できるという利点もあり、他の介入策との比較もしやすくなる。」

注:現実問題として、IQを上げるという切り口は、Project Preventionなどの関連する慈善団体と同様に一部の人々にとって不愉快なものです。しかし、IQを上げる最も効果的な方法が、栄養失調や栄養不足、特にヨウ素欠乏を減らすことということを考えると、間接的な形でこれらの方法に重点的に取り組むということもできます。注目すべきは、子供の栄養不良や栄養失調が将来の賃金低下につながるということです。ここで、IQがこの結果を引き起こす媒介因子であると思われるかもしれませんが、その関連性を強調する必要はないでしょう。

5. 物理的な物品

「Givewellによって選ばれたトップチャリティの8つのうち7つは、マラリア防止ネット、駆虫薬、ビタミン剤などの物理的な物品を扱っている。しかし、これらを除けば、EAでは物理的な物品の製造と配布をどのように改善し、発展させるかについて、既存の団体に寄付する以外の議論や活動はあまり行われていないというのが現状だ。」

6. 下痢対策

下痢は年間死亡者数が多い(2015年はそうだった)ことから、インパクトの大きな問題だと思われます。治療法は「経口補水療法:清潔な水の入った水差しに塩を大さじ1杯、砂糖をひとつかみ溶かす」らしいです。

注:GiveWellはこのテーマに関してはじっくりと慎重に動いてきましたが、Evidence ActionのDispensers for Safe Waterプログラムは、現在GiveWell の中でも特筆すべきチャリティとなっています。

7. 瘻孔(ろうこう)との闘い

著者は、手術よりはるかに安く済むかもしれない瘻孔の予防法をいくつか提案しています。「助産師を対象に、いつ専門的な治療を受け、リスクのある患者を特定するべきかに関する情報を共有する。 政府の(無料の)診療所で医師を訓練する。機器を提供する。極貧世帯に旅費を支給する。」

8. 国際的なサプライチェーンにおけるアカウンタビリティ(説明責任)

関連するカテゴリ:政治:システムチェンジ・システムの一部に対象を絞った改革・政策改革

労働者団体は、サプライチェーン業界全体でより良い労働条件が採用されるよう国際的企業に働きかけ、その活動をするための賃金をその企業に支払わせることができます。特に見込みのある戦略は、製品の製造国ではなく、これらの企業の本社がある国(スペイン、ドイツ、米国)で働きかけることです。この戦略はInditex社(Zaraやその他様々な繊維ブランド)のケースでは有効であるように思われます。この分野で活動する組織が外部資金を受け入れられるようにEAがどのように働きかけるのか(そもそもEAがこの活動をするのかどうか)はまだ不明ですが、理論的には、このような組織はより多くの資金を活用する余地があるでしょう。

ご留意事項:この『国際的なサプライチェーンにおけるアカウンタビリティ(説明責任)』に関する英語版記事の著者は、この『課題候補のビッグリスト』の英語版記事の執筆者でもあります。

9. 心臓発作のためのクロラムフェニコール

上記のリンク先の記事では、クロラムフェニコールを心臓発作の治療薬として承認することを提案しています。「2500万ドルの固定費一回で、米国だけで年間40万人の命を救う。」 と主張されています。コメント欄では、この試算が「21匹の豚を用いた一つの研究に基づいているようだ 」と指摘されています。

10. COVID-19

助言:この課題候補にはEAフォーラム上に独自のタグがあります。そこから、さらに多くの課題候補をご覧いただけます。以下説明のためにいくつかの事例を紹介します。コロナウイルスのような感染症用の迅速診断検査(RDT)は、国際保健で見過ごされている課題領域でしょうか?(@Ramiro)

11. ワクチン

著者は、「余剰資本」は感染症のワクチン開発に費やすべきだと論じています。

「もしEAが今後10年間にわたってワクチンに100億ドルの投資をすれば、結核のような病気の3から5年分の疾病負担の軽減ができる。この介入によって、節約できた障害調整生存年数(DALY)あたりのコストはおよそ50-85ドルとなり、この効果はGiveWellのトップチャリティと同程度となる。」

環境に優しい調理用コンロ

これは、発展途上国で環境に優しい調理用コンロが普及することの費用対効果について、分析した非常に手早く大雑把なモデルです。このモデルは以下のことを示唆しています:

「もし、環境に優しい調理用コンロの普及という介入策が成功した場合、GiveWellが推奨するチャリティとほぼ同じ費用対効果を持つ可能性がある。

気候変動へのインパクトと救われた命の数を用いて推定したモデルによると、この介入の効果の約90%は直接的に命を救うことからきている」

13. 農業の研究開発

「研究開発の効果を推計することの難しさと開発された技術の導入への潜在的な障壁を合わせて考慮すると、以前報告された推定便益費用比率は過剰評価されている可能性が高い。また、推定された便益費用比率は、現在Giving What We Canによって推奨されているチャリティよりも低いものであった。例えば、コペンハーゲン・コンセンサスに基づく質調整生存年あたり304ドルという推定値は、調査された文献の中では高い値ではあるが、GiveWellの基本推定値である殺虫剤処理された蚊帳の障害調整生存年数あたり45ドルから115ドルという数値と比較すると便益費用比率が悪いものとなる(GiveWell, 2013)。また、先ほど述べたように、便益費用比率についても微量栄養素の補給に関するものよりも低いようだ。農業の研究開発という課題において、未だ定量化されていない重要な利益があるとも言えるが、これと同じことが蚊帳の配布、駆虫、微量栄養素の補給による介入策にも当てはまる。結果として、農業の研究開発という分野は個人にとってインパクトの大きい機会が存在しうるものの、現状文献調査によると、この分野自体が他の優れたトップの介入策よりも効果的である可能性が高いという主張は支持されていない。」

14. ゴールデンライス

「この投稿では、EAがゴールデンライスに関心を持つべきなのかどうか、そして遺伝子組み換え生物(GMO)一般をさらに深く調査する価値があるかどうかを、概算したいと思う。」

著者は、この課題は重要であると結論付けていますが、それと同時にゴールデンライスはGiveWellのトップチャリティに匹敵するレベルの効率に達することはできないだろうとも認めています。

15.農地の再分配

著者らは、農地の再分配を支持するという課題は扱いやすいものでも費用対効果の高いものでもないと結論づけています。

16. 換気

「この投稿の目標は、大気汚染による人体への影響について紹介し、さらなる議論を促進し、家庭での空気清浄機の利用という介入策の効果を評価することだ。これらの空気清浄機は、特殊な設置手順の必要がない安価な独立型の装置とする。一つめの分析では,この介入策の費用対効果は効果的利他主義における最良の介入策の費用対効果の1/100程度しかないことが示唆された。しかし,それでも、WHO の基準によると『効果的』あるいは『非常に効果的』な健康への介入策と認定されるのに十分なものである。」

屋内の空気汚染は屋外の空気汚染よりも深刻な場合があるのにもかかわらず、軽視されています。建物に換気システムやろ過システムを導入することで、大気汚染や呼吸器系ウイルスを原因とする経済的損失を低減することができます。

17. インドにおける野焼き

「インド北部における野焼きは,環境大気質を季節的に低下させる主な原因となっている。[…]野焼きは,二酸化炭素,一酸化炭素,窒素酸化物,硫黄酸化物,メタン,微小粒子状物質(PM10とPM2.5)を放出する(Abdurrahman, Chaki, & Saini 2020)。これらの汚染物質は、近隣地域に影響を与えるだけでなく、南東のデリーまで漂流し、約2200万人の都市を濃い霞で覆い隠す。ピーク時には、野焼きはデリーの大気汚染の58%を占める原因と推定されている(Beig et al. 2020)。 この大気汚染の結果として、皮膚や目の炎症、呼吸器系の問題(空咳、呼気性喘鳴、息苦しさ、胸の不快感、喘息)、高血圧などが引き起こされた(Rizwan, Nongkynrih, & Gupta 2013)。大気汚染は、2020年にデリーだけで少なくとも48,000人の早死にの原因になると推定されている(Greenpeace, n.d.[5]。 全国的には、農業廃棄物の野外焼却は、インドで66,000以上の早死にの原因と推定されている(GBD MAPS Working Group 2018[6]。」

18. アフガニスタンにおける飢餓

タリバンが権力を掌握して以来、米国による制裁と対外援助の突然の停止により、アフガニスタンの状況は悪化し、何百万人もの人々が飢餓と死の危険にさらされています。

19. 水、衛生設備、衛生への介入策

GiveWellの調査によると、寄生虫駆除処置介入策(DW)の効果の圧倒的大半は、健康に対する短期的な効果よりも、長期的な経済効果への期待によるものです。健康への効果が非常に小さいこともあり、これらの長期的な効果がどのようなメカニズムで起こるかは不明です。

最高のWASH介入策(水、衛生設備、衛生への介入策)の健康効果は、寄生虫駆除装置より大きなものとなっています。

もし害虫駆除の長期的な効果が、寄生虫による健康への効果に関係しているのであれば、WASH介入策(水、衛生設備、衛生への介入策)の長期的経済効果も少なくともそれと同程度の効果がある可能性が高いです。もし、この効果が寄生虫に特有のものであったとしても、WASHの効果のかなりの部分は寄生虫感染を予防することにあるため、WASH介入策には依然として大きな長期的効果があるでしょう。

20. 近親交配に関する研究

「近親交配(別名:血族結婚)は、死産、低体重児出産、早産、流産、乳幼児死亡率、先天性欠損症、認知障害、奇形、その他多くの複雑な障害などの出生前不利益リスクの上昇と関連している。. . . 国際保健とグローバル開発の文脈におけるこの問題についての研究は乏しく、さらなる研究により、見込みのある介入策に関する十分な情報的価値を生み出せるかもしれない。」

21. 流産を防ぐ

流産が妊娠の20%に起こることを考えると、流産を防ぐことは(胎児が人間だとみなされる可能性があるならば)重要な課題領域かもしれないと著者は示唆しています。

22. 中絶合法化のためのアドボカシー

思春期の妊娠は、子どもの死亡率の上昇と関連しています。著者は、中絶合法化のためのアドボカシーが、開発途上国におけるこの悲劇を防ぐための効果的な方法となりうることを主張しています。

23. 薬物の合法化

薬物の禁止から合法化への移行は、薬物使用者(非犯罪化という意味で)と薬物生産国・取引国(暴力の減少という意味で)にとって有益です。著者は、これが優先されるべき課題領域になり得るかどうか問いかけています。

24. 特許政策

この投稿では、特許政策の中から3つの課題候補を取り上げます。一つめは、国際保健イノベーションのインセンティブです。

​​「事前買取制度やHealth Impact Fund(健康回復基金)などの新たな革新的なファイナンスの仕組みは、途上国の最貧困層を支援するための研究開発に企業が投資するインセンティブを与えるのに役立ちつ。一方、現在の特許制度は、これらの人々のためのイノベーションを生み出すインセンティブを限定的にしか提供しない。」

二つ目の候補は、パテント・トロールです。パテント・トロールとは、単に特許を購入し、その権利を侵害したとして他者を訴えるだけで、自社では何も製造しない企業のことです。このようなパテント・トロールは、他の企業にとってはコストとなり、その結果、他の企業は技術の利用をためらい、イノベーションを起こそうとしなくなります。

「しかし、米国では2013年以降、パテント・トロールに対処するために多くの立法・司法的措置がとられたことから、今のところ、我々は、この課題の優先順位は低いと考えている。(インパクトの大きさ、見過ごされている度合い、扱いやすさという観点で低いスコアになる)。」

3つ目はエバーグリーン戦略で、これも優先順位は高くないようです。

「企業が法的戦略を用いて特許期間を不当に延長(エバーグリーン)しているようには見えない。しかし、企業が30ヶ月規定(先発品の製造販売業者と特許権者に、後発品の競合品が承認されて販売できるようになるまでに、法廷で特許権を主張する所定の時間を与えるもの)のような他の手段を用いて、有効な市場独占を延長していると考える理由がある。」

著者はまた、この課題領域についてさらに研究することを推奨しています。

25. エコノミストの育成

「(経済成長を促進するための)具体的なメカニズムの一つとして、発展途上国のエコノミストを育成することである。このエコノミストたちはその後、政府で働き、成長促進の方向に政策に影響を与え、最終的には大規模な経済成長現象の発生確率を高める。」

26. 福祉アルゴリズムの改善

「社会プログラムから受け取る福祉の量が単純なな線形アルゴリズムによって決定されており、ラテンアメリカでは5000万人以上がその影響を受けている。そのアルゴリズムに単純な変更を加えるだけで、何十万人もの人々が主要な社会福祉プログラムに追加されたり、取り除かれたりするのだ。」

著者は、これらのアルゴリズムを改善することで、何十億ドルものお金をより効果的に割り当てることができると考えています。

27. 腰痛

この投稿では、腰痛(年齢や社会経済状況に関わらず経験する症状)を予防するためには、運動が最も効果的な治療法であるようだと論じています。Aaronのコメントでは、この課題が発展途上国における有力な課題領域である可能性が示唆されています。

28. 慢性的な痛み

この投稿では、慢性的な痛みとは何か、人口動態や環境要因との関係について概要を説明しています。そして、最後に、慢性的な痛みが見込みのある課題領域になり得るかどうかを論じていますが、結論は出ていません。

29. インタクティビズム(非自発的、非治療的割礼反対主義)

著者は、割礼の慣習に反対し、その廃止を提案しています。

30. 老化を遅らせる

この投稿では、人間の苦しみと死を引き起こす最も代表的な原因が老化であると論じています。老化の促進に対しては、有効な介入策(運動、禁煙)が既に発見されています。このため、老化関連疾患の原因が老化そのものであることが研究によって立証されれば、費用対効果の高いプログラムを多く生み出せる可能性があります。

31. 若い世代の健康

ミレニアル世代の健康状態に関する研究に着想を得て、若い世代の心身の健康が悪化しているのではないかと筆者は主張しています。この考えは、あくまで今後の研究課題として提案されています。

32. チャーター・シティ

このテーマに関する包括的なレポートです。結論は、不確定要素が含まれることから、悲観的なものになっていますが、著者らは、比較的低コストで、追加研究が有益なものになる可能性があるとしています。

この投稿はチャーター・シティへの擁護と、前述のレポートへの回答です。

33. 価格リスクの軽減

この記事は、Peter Harrigan氏によるこの記事からの抜粋です。価格リスクは貧困の要因の中で、よく見落とされるもの一つであることに注目するように呼びかけています。第三世界の農家は常に価格変動リスクに直面しており、それにより利益が減少し、破産に至っています。

34. 汚職と闘う

この投稿では、発展途上国において、援助の横領により「人道的・開発的な面で、チャリティが受け取る寄付の10%から50%」が削減されてしまっている可能性があると推計しています。そして、そのような国々における開発および人道的プロジェクトの監査を行う専門組織の創設を提案しています。

35. 鉛曝露

これは鉛の曝露問題に関する包括的な報告書です。著者は、この問題が軽視されており、近未来主義的な介入策に傾く効果的な利他主義者の間でもっと注目されるべきであると結論づけています。

36. 真菌病

この投稿には、この分野の専門家であるマルシオ・ロドリゲスへの真菌病の重要性と見過ごされている度合いについてのインタビューへのリンクがあります。

国際保健とグローバルな開発:メンタルヘルス

関連するカテゴリ:意識の状態

助言:この課題候補には、EAフォーラム上に関連するタグが二つあります。「メンタルヘルス(課題領域)」と「主観的幸福感」です。以下説明のためにいくつかの事例を紹介します。

「精神疾患は、世界の貧困と同じ、あるいはそれ以上の、世界の不幸の原因となっている。それだけでなく、世界の貧困と比べて、はるかに軽視されているように思われる。現在メンタルヘルスの有効な介入策は存在しており、これらは時間とともに改善されていて、今後もさらなる改善が期待できる。私はStrongMinds というメンタルヘルス団体の費用対効果を推計し、GiveWellが推奨するトップチャリティであるGiveDirectlyに比べて、1ドルあたり(少なくとも)4倍もの効果があると主張している。ここでは、生活満足度の自己申告によって測定される幸福度から費用対効果を求められるという前提に立っている。[...] たとえ、メンタルヘルスが大規模で、見過ごされている問題であったとしても、有効な治療法がなければ、道徳的優先事項としての可能性を考慮すべきではない。しかし、幸運なことに、そういった有効な治療法はあるのだ。

現在も進行中だとみられるこのプロジェクトでは、メンタルヘルス介入策の長いリストを体系的に評価しようと試みている。

当初、様々なEAたちがメンタルヘルスに対する様々な実験的介入策を提案していました。「メンタルヘルスの問題の一つであるX(ここに当該の例が入る)」が効果的利他主義の対象範囲に入るべきかということを問う投稿が多数あります。この中で、メンタルヘルスのアプリというのは、おそらく最もよく議論された介入策であり、特に、拡張性があるという点で、独自の地位を築いています。

思春期というのは往往にして、かなりの苦しみを伴います。膨大なデータを分析し、この問題に対して方策がないことを指摘した上で、これを課題領域として確立するために、さらなる研究が必要であると提言しています。

「季節性情動障害(SAD)は一般的であり、衰弱性のある疾患だ。従来は、ライトボックスによる光療法が標準的な治療法だったが、この治療法は制約が多く、効果もそれほどではない。LED技術の進歩により、これまでのライトボックスよりはるかに多くの光を放出する光療法が可能になった。ここでは、BROAD(Bright(明るく)、hole-ROom(部屋全体))、 All-Day(1日中))光療法の実現可能性を評価し、その有効性に関する初めの推定値を得ている。」

この投稿では、セックスワーカーを妨げようとするのではなく、「この職業をもっと社会に組み込んでいくことを検討することが望ましい」とする理由がいくつもあると主張しています。

「セックスワーカーは、性行為だけでなく、一緒にいてくれる、話を聞いてくれる存在として、偏見から自由でいられる安全な空間を提供してくれるという本当に必要不可欠なニーズを満たしてくれる人だ。普通であれば、危険な性的倒錯を、安全に実践することができ、恥ずべきと思われている欲求を満たすことができ、決して口にしない妄想を打ち明けることができる。性的虐待の被害者、精神疾患を持つ人々、性的問題を抱えたカップルは、臨床の場で可能なように、自分たちが抱える問題を話したり、話し合ったりするだけでなく、実用的な支援も受けることができるのだ。これらの特性はすべて、セックスワークをメンタルヘルスとウェルビーイングのサービスに加える価値あるものにする可能性がある。」

意識の状態

1. サイケデリック(幻覚剤)

関連するカテゴリ:国際保健とグローバル開発:メンタルヘルス

この投稿では、EAの観点から主張を展開し、反論に賞金を出しています。

2. 意識の基礎的研究

「... もしあなたの目的が苦しみを減らすことであるなら、苦しみとは何なのかを知ることが重要である。」

3. 発展途上国における鎮痛薬(オピオイド)へのアクセス向上

関連するカテゴリ:国際保健とグローバル開発、政治:システムチェンジ・システムの一部に対象を絞った改革・政策改革

オピオイドへのアクセスは不当に制限されており、一部の死者の痛みは「不作為による拷問」に等しいと言えます。著者は、暫定的な寄付先として、ウィスコンシン大学マディソン校のPain and Policy Studies Groupを提案しています。このグループが運営する「国際疼痛政策フェローシップは、自国におけるオピオイド使用の障壁を特定し、克服するための各国の代表者を養成するものだ。このプログラムは、国内で多くの成功を収めてきた。」しかし、現在ではこのプログラムは廃止されているようです。この領域で活動している団体で、私が個人的に有望だと思うのは、The Organisation for the Prevention of Intense Sufferingです。

4. 群発頭痛

「群発頭痛は、医学で知られている最も苦しい症状の1つと考えられている...」「シロシビン・マッシュルームがその頭痛を予防・中止できるという証拠がある。このようなエビデンスは、調査データとして発表されており、群発頭痛グループの患者からも広く報告されている。現在、二つの第I相臨床試験が実施されており、有効性を示す既存のエビデンスがさらに補強されるはずだ。シロシビン・マッシュルームへのアクセスや使用に関する情報が不足していることは、多くの患者さんにとって効果的な治療を行う上での重要な障害となっている。」

5. 薬物政策改革

関連するカテゴリ:政治:システムチェンジ・システムの一部に対象を絞った改革・政策改革

「ここ4ヶ月で、現在違法の精神作用物質に関する法律を変える薬物政策改革は、今生きている人間の幸福度を高めるための、最も大幅とは言えないまでも、かなり大きな機会を提供するかもしれないと信じるようになった。」

6. 恋愛

「意図的に人が恋愛できるようにすることは、マラリア予防やアンチエイジングといった短中期的な課題に負けない、高い優先度のように思える。しかし、このこと対する真剣な取り組みはほとんどない。」

7. 普遍的な幸福感

物質の一単位にできるだけ多くの幸福を圧縮することは、技術開発のあらゆるレベルで追求することができます。現在の技術では、私たちがよく知っているネズミを最大限幸せにするための動物農場を作ることができるかもしれません。未来の技術では、最大限の幸福をコンピュータでシミュレートすることができるでしょう。

このアイデアは道徳的に不愉快、あるいは哲学的に間違っていると思われることもあります。簡単なフェルミ推定によれば、現在の幸せな動物農場は発展途上国への介入策と比較して費用対効果が高くないと推計されます。

宇宙

助言:この課題候補には、EAフォーラム上に独自のタグがあります。

関連するカテゴリ:存亡リスク、トランスヒューマニズム、政治:システムチェンジ・システムの一部に対象を絞った改革・政策改革

1. 宇宙の植民地化

もし、バックアップとして惑星があれば、存亡リスクは軽減されるでしょう。さらに、より多くの人口を養うことができるでしょう。しかし、たとえバックアップの惑星があっても、これらの両惑星の存亡リスクは相関性をもち、第2の惑星のおかげで軽減される存亡リスクは、この相関の程度に反比例します。特に敵対的なAIに対して、この相関関係は特に高くなると予想されます。これらの点についてのさらなる議論については、こちらを参照ください。

投稿者の@kbogさんは、この問題をより深く考察し、以下のように結論づけました。

「この投稿では、宇宙開発の価値について真剣に、かつ批判的に考察している。概して、現時点での宇宙開発の価値は疑わしいものであり、課題領域として取り組む価値はないことがわかったが、効果的利他主義者はまだこの問題を注視したいかもしれないだろう。また、宇宙関連団体がどのように事業のバランスを組み直すことで、より良いインパクトを与えられるのか、具体的な提案も行っている。」

2. 宇宙のガバナンス

「私は、宇宙のガバナンスは、長期主義的な効果的利他主義者にとって、潜在的に見込みのある分野であることが見落とされてきたと主張している。多くの不確実性は残っているが、そのような活動が重要であり、時間的制約があり、扱いやすく、軽視されているため、長期的なEAポートフォリオの一部であるべきという論理的に論理的に十分な主張である。[...] 私が現在考えている活動では、現在の不明瞭な状態を、大規模な宇宙の植民地化が実現可能になった場合に良い結果を保証する(長期的な)宇宙ガバナンスの一貫したフレームワークに置き換えることを目指している。」

教育

関連するカテゴリ:国際保健とグローバル開発

1.世界規模の基礎教教育

この投稿にはもう少し洗練する余地はありますが、主張されている二つの点は正しいと思います:教育には本質的な価値(これ以外のすべての条件が同じであれば、皆教育をより充実させたい)と、外在的な価値(健康状態や経済的生産性といくらか相関がある)がある。

2. 学校における哲学

「この投稿では、ポジティブな価値を促進し、EA(効果的利他主義)の運動を成長させるツールとして、大学前教育を利用する可能性をEA運動が見落としている可能性について考察している。具体的には、学校において哲学の教育を推進することの潜在的影響を評価することに重点を置いている。」

気候変動

関連するカテゴリ:政治:システムチェンジ・システムの一部に対象を絞った改革・政策改革、政治:文化戦争

助言:この課題候補には、EAフォーラム上に独自のタグがあります。以下説明のためにいくつかの事例を紹介します。

1. 一般論

最も特筆すべきは、気候変動には悪い結果の裾の長い(裾の重い)分布があることで、以前のモデル分析によると、その影響はGDPだけには留まらないということです。

注:EAが気候変動にもっと注意を払うべきかどうかについての意見の相違は、おそらくこれらの投稿のどれよりも古いものです。

2. 気候変動に対処するための公的研究開発

3. 気候変動ムーブメントをテコにする

「ほとんどの行動への意欲は、気候変動と結びついているようで、より効果的な課題に容易にその意欲を振り向けることができない。したがって、EAたちは、気候変動に対する既存の関心や行動意欲に働きかけることで、比較的少ない時間投資で、費用対効果の高い組織(例:CfRNやCATFなど)に資金や寄付を向けられるのではないかと思う。」

4. 炭層火災の消火や防止

「温室効果ガスの多くは、管理されていない地下の石炭火災から排出されている。世界全体のCO2排出量に占める割合については詳しい出典は見当たらないが、おそらく世界最大の被害を与えている中国での炭層火災だけでも、0.3%と3%の両方の見積もりを確認した。また、初歩的な計算では、世界のCO2排出量の2〜3%が石炭火災によるものだそうだ。また、発電所での石炭燃焼に比べても、地域の健康や経済にかなりの悪影響を与えるようだ(農村部では通常拡散しているが、全くフィルターを通していない)。現在、そして近い将来、火災を消すいくつかの方法があり、そのいくつかは実践されている - Wikipediaの記事をご参照。しかし、このような多くの火災が発生し続ける問題は、新しい技術への投資や既存の技術を使用するための資金提供で解決すべき大問題であることを示している。」

5. パリ協定に準拠したオフセット

「私たちは、より高品質で持続性のあるオフセットについて、迅速に調査する必要がある。もし、これらの原理が採用されれば、様々な組織をネットゼロに移行させるための拡張性のある高レバレッジの方法となり得るだろう。」

6. サンゴ礁が気候変動に耐えられるようにする

7. CO2センサー

ここでは、スマートフォンなどにセンサーを導入することで、高いCO2レベルに対する意識を高めようというアイデアを紹介しています。

8. ハリケーン

この投稿では、ハリケーンによる被害を避けるための方法として、ハリケーンを止めることを提案しています。地表温度が高いことがハリケーンの必要条件であるため、それを冷やすことでハリケーンの発生を防ぐことができる。これは、著者が説明する特殊な装置の力によって、定期的に水の噴出(つまり、「熱い海上で30mphの『湿度竜巻』」)を誘発することで実現できるかもしれない。

存亡リスクとグローバルな破局リスク

助言:この課題はEAフォーラム上で独自のタグがつけられています。そこまたは関連するAIアラインメントAIガバナンス文明崩壊と復活のタグで、より多くの課題候補を見つけることができます。

1. 企業のグローバルな破局リスク

「企業を危険な最適化悪魔と考え、利他主義と慈善活動による抑制がなければ、グローバルな破局リスクを引き起こす可能性があると考えることは、有益かもしれません。」

コメントでは別の視点が提示されています。

2. レコメンダシステムのアライメント

助言:関連の近未来AI倫理のタグをご参照ください。

「この投稿では、ユーザーの価値観とレコメンダシステムのアライメントを改善することは、効果的な利他主義者、特にコンピュータサイエンスや製品デザインのスキルを持つ人、が取り組むことができる最良の課題領域の1つであると主張する。」

3. 監視技術

全体主義体制を安定させ、民主主義体制を不安定にする監視技術の深刻さを考えると、この投稿では、高度なAIを使ったスタイロメトリックス(文体分析)研究に資金を提供し、どこまで開発できるのか、そしてこの研究の結果が何であれ、それに関する一般の意識を高めることを提案しています。

4.起こりうる大災害に備え、海洋にカロリーを保管しておくこと

この投稿では特にバクテリアの培養を提案しています。コメント欄には ALLFEDのディレクターからの返答があります。

注釈:完全性を期すため、ここに含めました。これは、現在ALLFEDが取り組んでいることなので、厳密には新しい課題領域ではありません。

5. 存亡破局からの回復

この投稿では、存亡リスクの予防と比較して軽視されていると思われる、存亡破局が起こった場合の、文明の回復に関するアイデアをいくつか挙げています。

6.  産業と電力網のレジリエンス

7. 地球規模の大災害に備えた食料(ALLFED)

注:完全性を期すため、ここに含めました。これは、現在ALLFEDが取り組んでいることなので、厳密には新しい課題領域ではありません。

8. イデオロギー工学と社会統制の防止

関連するカテゴリ:政治

「中期的なAIの安全リスクとして最大の脅威の一つは、政府による国民の行動やイデオロギーへのコントロールが強化されることだろうか?」

9. 悪意を持つアクターからの長期的なリスクの低減

著者は、悪意あるアクターが権力を握る状況は、多くの負の外部性を持つことを主張しています。そして、悪意に関する科学を発展させるなどの対策を提案しています。これをするためには、悪意に関するより良い構成概念と測定法の開発、および、ニューロイメージング技術のような対抗しにくい検出手段の開発が必要です。コメントでは、さらに具体的な対策として、リーダーではなく政党の選挙を行うこと(個人への権力委譲を減らす)などを提案しています。

10. 自律型兵器

助言:この課題候補はEAフォーラム上で独自のタグがつけられています。

11. AIガバナンス

助言:この課題候補はEAフォーラム上で独自のタグがつけられていて、Future of Humanity InstituteのCentre for the Governance of AIなどですでに取り組まれています。以下説明のための事例を紹介します。

12. 国際協力

著者は、国際協力によって、不調和なAIと人工的なパンデミックのリスクを特に減らすことができると主張します。だからこそ、それを促進するための試みに資金を配分することは重要性が高いと思われます。

13. 世界的な大災害からの復旧の可能性を高めるための災害用シェルターの改善

助言:この課題候補はEAフォーラム上で独自のタグがつけられています。

「ここでの問題は何なのか?いくつかの起こりうる地球規模の大災害から、文明が回復できないかもしれないことだ。考えられるのは、災害用シェルターなどの避難所を利用できる人は、生き残る可能性が高く、文明の回復にも貢献できるかもしれないということだ。しかし、既存の災害用シェルター(政府運営の継続性を確保するために作られることもあれば、個人を守るために作られることもある)、潜水艦で働く人々、ほとんど現代文明と接触していない人々、非常に隔離された場所に住む人々は、ある程度この機能を果たすことができるかもしれない。

取りうる介入策は何があるのか?他の介入策も、人類が地球規模の大災害から回復する可能性を高めるかもしれないが、このレビューでは災害用シェルターに焦点を当てる。災害用シェルターのネットワークを改善する方法として提案されているのは、絶滅寸前の事象が発生した場合に文明を再建できるよう、適切な訓練を受けた人材や資源をシェルターにそろえる、一部のシェルターを常に人で満員にする、食料備蓄を増やす、及びさらにシェルターを建設する、などである。フィランソロピストは、上記のような方法で、既存のシェルターネットワークを改善するためにお金を払うこともできるし、民間のシェルター建設業者や政府に対して、上記のような改善を行うよう提唱することもできる。」

14. 未知の存亡リスクの発見

最も危険な存亡リスクは、最近になってようやくわかってきたもののようです。テクノロジーの進歩に伴い、新たな存亡リスクが出現する。この傾向から推定すると、私たちがまだ発見していないもっとひどいリスクが存在する可能性があります。

15. 国際関係論の知見を生かした「存亡リスクに対する国際協力」の模索 

存亡リスクへの対処には、国際協力が必要です。当然、国際関係論(IR)の学者が、人類の長期的な可能性を守るために国家がどのように協力できるかについて、最善の答えを用意していると期待されるかもしれません。しかし、国際関係論の博士課程に在籍する私は、トディ・オードの新著『The Precipice』を読んで、トビーが本書で提起した地球規模の疾病、気候変動、人工知能(AI)によるリスクといった存亡に関わる脅威について、私の専門分野がほとんど関心を払ってこなかったことに驚かされました。

国際関係論(IR)の主流は存亡リスクを見過ごしがちですが、どうすれば国際協力を容易にできるかについての洞察は提供しています。特に、国益の重要性を強調する国際関係論(IR)の理論は、国際的な行動に対して現実的な視点を示しています。かつて、普遍主義者で人道主義者であるアイザック・アシモフは、国益に基づく決定を「国家の安全や地元の誇りといった19世紀の問題」に基づく「感情的」反応であると一蹴したことがあります。私の考えはこれと正反対です。私たちは、国家がどうあってほしいかではなく、実際の国家がどうであるかを考えて行動しなければなりません

16. 全脳型エミュレーションによるリスクの低減

17. 安定した長期的な全体主義の防止/回避

助言:この課題候補はEAフォーラム上に関連するタグが存在しています:グローバルディストピア全体主義

  • グローバルな破局リスク(ブライアン・キャプラン)「全体主義の脅威」章

18. 原子レベルの精密な製造/分子ナノテクノロジーによるリスクの軽減

19. AGI(汎用的人工知能)の安全性研究を大幅に前倒しで取り組む

「私は、なによりも、不調和なAGI(汎用的人工知能)が存亡リスクであり、それは大幅に前倒しでAGIの安全研究を行うことによって軽減することができ、また軽減されるべきであると主張する。」

20. 進化的AIアライメント

この投稿では、アラインメント問題への新しいアプローチとして、人間の進化をシミュレーションすることについて議論しています。

「AIのアライメントが難解であっても、人間の進化が人間の価値に近いものを生み出すのにロバストであれば、人間の進化をシミュレート/模倣して、超知的な後継AIを作ろうとすることができるだろう。」

21. 地球外知的生命体(Extraterrestrial Intelligence)

現在の未確認航空現象の証拠、それらが地球外生命体のによるものである確率、そしてこれが事実であった場合の我々の世界理解のモデルへの巨大な影響を考えると、このテーマについてもっと研究をすることは妥当かもしれません。

22. 基礎研究

著者は、「研究のための研究」こそが、将来の未知の存亡リスクを予見する最良の方法であると主張しています。

23. ユニバーサル・ベーシックインカム

「私は貧困の緩和は死亡率と存亡リスクの両方を低下させるだろうし、反貧困プログラムの中でも、ユニバーサル・ベーシック・インカムは、ターゲットを絞った給付や現物給付よりも多くの利点があると主張する。」

24. 短期的予測

著者は、潜在的な危機に対して初期段階で迅速に対応するための協調的な取り組み(例えば、EA早期警戒予測センターの創設など)があれば、短期予測は長期主義にとって有用であると論じています。

25. 小惑星によるリスク

著者はこのリスクに関する概要を説明し、なぜこれが優先されるべき課題でないかを説明しています。

「第一に、地球近傍小惑星を追跡する国際的な努力は、存亡リスクに直接的に対処するための、人類にとってこれまでで最も成功した取り組みである可能性がある。. . . 第二に、単なる検出を超えて偏向システムを構築することは、おそらく今優先されるべきことではない。なぜなら、他の比較的に扱いやすいリスクの方がはるかに緊急性が高いだけでなく、偏向技術が悪用されてそれ自体のリスクを引き起こす可能性があるからである。」

26. バイオセキュリティー

「EAの他のバイオセキュリティ担当者のグループと共同で、私たちが知る限り、まだ行われておらず、様々な背景を持つ(人々を)必要とするが、有用と思われるプロジェクトあるいは追加作業が必要なプロジェクトのブレインストーミングを手伝った。多くのEAは、バイオの研究に関連した意義のある何かをすることに興味を示しているが、どこから始めればよいのかわからないのだ。これはそのための一つの道筋として意図されている。」

前回のパンデミックの経験に基づき、この投稿では、誤情報が今後増加する世界的な生物学的破局リスクに対してもたらす危険性を強調し、その対策についていくかの可能性を示しています。

著者は、非薬物的介入(マスク着用、手洗い、社会的距離の取り方など)の評価が軽視されており、そのインパクトが大きい可能性があると主張しています。

この投稿では、長期主義的なバイオセキュリティプロジェクトのリストを提示しています。一つ目は、早期発見による生物脅威への対応時間の改善についてのものです。これは、小規模なチームが「世界中のボランティア旅行者からサンプルを収集し、完全なメタゲノム・スキャンを行う」早期発見センターを設置することで実現できるでしょう。

二つ目のプロジェクトでは、マスクやスーツなど、ほとんどの個人用保護具(PPE)には多くのデメリットがあることを指摘しています。材料科学と製品設計により、現在の選択肢よりも優れたPPE、すなわち「極端な状況でも高い効果を発揮し、使いやすく、長期間にわたって信頼性があり、安価で大量の」PPEを作り出すことができます。

三つ目は、生物脅威に対するより良い医療対策を提案しています。「1)特に深刻な脅威に限定した対策(または一群の脅威に対する広範な対策)を作るか、2)意図的な敵対者に対しても信頼できる保護を備えた、迅速に対応できるプラットフォームの構築のいずれか」です。

四つ目は、生物兵器禁止条約を強化するためのいくつかの可能性を指摘しています。五つ目は、「分子的な詳細(例:グラム陰性抗生物質など)ではなく、物理的な原理(例:電離放射線など)や広義の防腐効果(例:過酸化水素、漂白剤など)に依存する」殺菌技術の利点についてさらなる調査を推奨するものです。

最後のプロジェクトは、パンデミックに強い避難所を作ることです。

「既存のシェルター(bunker)はかなりの保護機能を備えているが、破滅的なパンデミックから保護するために特別に設計されたシェルターを作る余地があると思う(例えば、病原体に依存しない広範なテストを行いながらいくつかのチームを定期的に入れ替え、「文明再起動パッケージ」を追加し、場合によっては保護空間から生物的対抗策を開発・展開する能力も持たせる)。」

合理性と認識論

助言:この課題候補は、EAフォーラム上に独自のタグを持っています。これはLessWrongでより多く取り組まれてきた課題です。

1. 合理性コミュニティの発展

2. 進歩の研究

3. 認識的進歩

  • 認識的進歩も課題領域として提案されていますが、このトピックはEAフォーラム以外での活動が多く見られます。

寄付のタイミング

1. 寄付のタイミングを逆周期にする

2. 辛抱強いフィランソロピー

助言:この課題候補には、EA Forum上に独自のタグがあります。以下説明のためにいくつかの事例を紹介します。

3. フィランソロピー割引率の推計を改善する

慈善活動のリソースをどのように使うべきかは、未来をどれだけ割り引くかによって決まります。割引率が高ければ、今支出を増やすべきで、低ければ、今支出を減らし、後で増やすべきであるということです。

単純なモデルによれば、割引率の推計値を向上させることが、効果的利他主義者にとって最も効果的な優先事項かもしれません。

その他

豆知識:ゴミ箱分類群を参照。

1. 電子メールをなくす

私たちの文明は、電子メールにまつわるワークフローをより良くすることができるはずです。

2. EAにおけるソフトウェア開発

注:この投稿は非常に短いもので、詳細や深い分析はありません。

3. 人に情報を与えるアルゴリズムの調整

この投稿は分かりにくい構成になっていますが、核となる提案は、現在の様々なAIシステム、特にYoutubeとFacebookのアルゴリズムを、効果的利他主義の価値観に合うように調整することです。しかし、この投稿では、Youtubeのエンジニアが実行できるような具体的な提案にはなっていません。

4.ものとなるように方向付ける

この記事は、ITNの観点から、2018年の暗号資産の発展に影響を与えることの有望性を分析しようとするものです。その中でも特に注目すべき点は3つです。

  1. 効果的な利他主義者は、どのような技術であれ、インパクトのある新技術の社会への実装を方向付けるべきだ。
  2. 暗号資産は、多くの協調問題を解決することができる新しい組織テクノロジーを構成している。
  3. 暗号資産の使用は有益な資源の再分配をもたらす可能性がある。

著者は、貧困対策として、新しい(デジタル)通貨の創設の概要を説明しています。

「通貨の主要な源泉は国民全体にあり、通貨が表す価値(つまり時価総額)の一定の固定割合が、一定の間隔(例えば毎日)で、通貨によって把握されているすべての人に入金される。」

著者は、(中央銀行による信用創造の代わりに)分散型の信用創造を行うことで、より良い貨幣流通の方法を実現できると主張しています。

5. 経済成長の拡大

助言:この課題候補には、EAForum上に独自のタグがあります。以下説明のためにいくつかの事例を紹介します。

6. 新興国市場向けの営利企業

7. 土地利用改革 

助言:この課題候補には、EAForum上に独自のタグがあります。土地利用改革タグは、土地の利用(例:住宅やビジネス開発のため)に関する規制の変更について議論する投稿を対象としています。このような変化は、世界中の場所で経済成長と福祉の向上につながる可能性があります。

著者は問題の概要を説明し、英国のYIMBI運動が提唱する解決策、すなわち拒否権を減らし、多数決で開発を許可する手段を街路の世帯に与える政治改革を提示しています。結論として、EAがこの分野に関与することの賛否両論を列挙しています。

この投稿では、多数派が開発を進めようとするときに拒否権を持つステークホルダーがもたらす問題について考察しています。協調技術の向上は、ここだけでなく、他の多くの分野でもそうした行き詰まりを打破する方法となり得るでしょう。

「不確実性が高い中、様々な分野でこのような大きなデッド・ウェイト・ロスを減らすための広範な協調技術の向上に少量の資源を集中させることは、非常にインパクトがあり、扱いやすく、見過ごされている研究領域となり得ると思う。」

8.利他主義の市場 

助言:この課題候補は、EAForum上に独自のタグがあります。以下説明のために事例を紹介します。

9. メタサイエンス 

助言:この課題候補は、EAForum上に独自のタグがあります。以下説明のためにいくつかの事例を紹介します。

10. 科学の進歩 

助言:この課題候補は、EAForum上に独自のタグがあります。しかし、EAForum上にあるこれらの投稿の多くは非常に短いもので、詳細や深い分析がないものとなっています。以下説明のためにいくつかの事例を紹介します。

「科学に適切なインセンティブ構造を作ることで、科学をより流動的、効率的、かつ苦痛のないものにすることができる. . . この投稿の目的は、より良い科学につながる進歩に貢献できるEAの研究領域として、科学政策を提案することである。」

11. 情報の改善

効果的利他主義のデータベースで拡散された情報を、他のアクセス方法(メール、twitter、RSSリーダーなど)に適応させる提案です。情報の流通が改善されれば、一般へのインパクトも増加するはずです。

この投稿では、ウィキペディアの編集の重要性を強調し、どのように行うべきかについて有用な提案を行っています。

12. 課題優先順位付けの研究

この投稿では、数年前から課題研究がほとんど進んでいないことを指摘しています。それに関連するいくつかの困難が議論されていますが、「それらはすべて克服可能であり、そのような研究が難航しているという強力な主張はない」と述べられています。

13. EAアートとフィクション 

助言:この課題候補は、EAフォーラム上に独自のタグがあります。以下説明のために事例を紹介します。

14.  企業の寄付戦略と企業の社会的責任

注:この課題領域は、企業による寄付と従業員による寄付の2つの異なる領域から構成されています。

注:企業の社会的責任(Corporate Social Responsibility)は、サプライチェーンにおける劣悪な労働条件から人々の目を安直にそらすために、先進国にある寄付先に寄付をするという効果のない寄付戦略を取ることで、企業によって利用される可能性があります。最後に確認したのは2年前です。インターナショナル・サプライチェーン・アカウンタビリティを参照してください。

15. 生物多様性

この投稿では、生命の生物多様性は資金を提供する価値があると考えるべきだと、詳しく説明することなく主張しています。コメントには、そうすべきではない理由も書かれています。

著者は、この問題に取り組むためのアイデアのリストを提示しています。

16. 人口規模の縮小

著者は、人口増加の抑制は、気候変動やアニマルウェルフェアなど、他の効果的利他主義の課題領域にもかなりのプラスの効果をもたらすため、優先的に取り組むべきであると主張しています。

17. メタバースの民主化

「この投稿では、仮想現実と物理現実のハイブリッドからなる未来に向けて、人類がユートピアに進むのか、ディストピアに進むのかを決定する分岐点に今の私たちはいる可能性があると論じる。この投稿の目的は、問題の評価と潜在的な解決策のブレーンストーミングに関する議論を促すことだ。」

18. 寿命を延ばすために睡眠時間を減らす

著者は、6時間以下の睡眠は完全に健康的であると主張しています。もし人々の睡眠時間が短ければ、その分寿命が延びることになります。

19. エイジズムとの戦い

著者は、15歳から17歳の人たちが「西洋で最も抑圧されているグループ」だと主張しています。

20. Sリスク(宇宙規模の苦しみを生むリスク)

「この投稿では、これまでの苦しみに焦点を当てた課題優先順位付けの研究で明らかになった優先領域の概要を説明する。」

「人工的な意識を持つ存在は、将来的に膨大な数作られる可能性がある。その未来は明るいかもしれないが、そのような存在に苦しみが蔓延することを懸念する理由がある。. . . 研究により、どのような行動が最も費用対効果の高い進歩をもたらすかを評価するのに役立つかもしれない。」

この投稿では、Metzingerの論文『人工的な苦しみ:合成現象学の世界的モラトリアムという主張』をレビューしています。

21. EAメタ

「この投稿では、私たちがEAメタが非常に高インパクトであると考える理由、CE(Charity Entrepreneurship)がこれらのチャリティをインキュベートするのに適している理由、2021年が良い時期である理由、他の課題と比較してEAメタを扱う際の違い、そして潜在的懸念について説明する。最後に、この領域における新しいチャリティーのための3つのトップ・レコメンデーションを紹介する:探索的利他主義、寄付するために稼ぐ+、EAトレーニング。」

22. スラックティヴィズムに関する優先順位付けの研究 

ほとんど労力を必要とせず、それでいて大きなインパクトを与える可能性があるタスクがいくつかあります。この投稿では、「ある種のスラックティビズムはおそらく他のスラックティビズムよりもずっと効果的なので、誰かが最高のスラックティビズム手法を見つけるために優先順位付けの研究をするべきだ」と指摘しています。

その他のアイデアリスト

以下の投稿では、たくさんの資金調達ができそうなアイデアを集めており、その多くは新規の介入策や課題領域となっています。

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